おおむね、まじめです。

落ち込むな!生きよう。

やらずに死ねるか。後悔すること必至だったので飛び込んでみた過去の話。

新しいことが始まるときや、自ら始めようとするときって、ものすごく勇気がいります。
 
(そういう人、多いと思いますけど!)
 
わくわくが混在するならまだいいけれど、
 
緊張で強ばったドキドキ感が勝ってしまえば一歩も動けなくなる、動かないことに慣れてしまう。
 
だって、そのほうがラクだから。
 
と、こんな生き方をしてきた臆病者はわたしです。
 
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2011年3月11日、東日本は大きく揺れました。
 
わたしが住んでいた地域も例外ではありません。
 
 
何が起きたのか、これから何が起こるのか伝わっていない場所がある。
 
何かが漏れ出している可能性がある。
 
灯りが消えた場所がある。
 
ライフラインが絶たれた地域がある。
 
行方不明の人がいる。
 
 
 
命にかかわるような被害のなかったわたしはテレビやラジオ、
 
携帯電話から流れるありとあらゆる情報に揺れの恐怖を思い出し、
 
家族を案じ、心を痛め、死を間近に感じました。
 
 
 
これを機に、約束された明日など誰にもないということを悟り、
 
何かをしようともしないで文句ばかり言っていた自分自身に
 
とてつもない絶望感を抱いたんです。
 
 
 
テレビっ子なわたしは今もずっと、テレビを観るのが好きです。
 
ドラマを観るのが大好きで、役者さんが大好きで、セリフが大好きで、舞台を観に行くのが大好きで。
 
好きなら学校の部活でも何でもいいから、
 
何かお芝居に関することをやってみればよかったのに、やってこなかった。
 
「いつかね、いつか」と言っている間に歳だけ重ねて大人になって。
 
たぶん、文句を言うために息をしてる人と化していた。
 
 
 
好きなことをするとか、夢を叶えるとか以前に何もしていない無気力なわたしを自覚して愕然としました。
 
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あの日。
 
どれだけ多くの人の夢や、希望や、思い出や、生活が奪われたのだろう。
 
もしも明日、自分の命が果てるなら胸をはって
 
「やりたいことはまだあったけど、それでも楽しい人生だった!ガハハ」
 
と言えるのだろうか。
 
 
 
言えない。
 
嘘でも言えない。
 
それだけ何もしてこなかった。
 
好きなことをしながら生きていくことを、考えもしなかった。
 
こんな風に終わりがくるかもしれないことを、想像さえしなかった。
 
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それからわたしは、アルバイトを始めました。
 
小さな美術館の、小さなカフェです。
 
面接なんて久しぶりすぎて、吐きそうでしたw
 
働き続けた約5年間の時給は、昇給してもほとんど当時の最低賃金並みです。
 
 
 
でも、ひとりの臆病者の毎日はアートに彩られ、
 
働くことの楽しさや大変さを見い出し、自分に新たな風を送り込む毎日に変わったのです。
 
わたしに仕事を教えてくれたMさんには感謝してもしきれないし、
 
これからも仲良くしていただきたいと心から思っています。
 
 
 
働いたお金で、お芝居を習いに行きました。
 
親も応援してくれたことは、本当にありがたかった。
 
ここへは3年間通い、いろいろなことを学び経験し、泣いて、笑いました。
 
一番最初に習った講師からは「一生の友達ができるよ」と言われ、
 
たくさんいたクラスメイトの中のたったひとりが本当にその通りになったことに、
 
今でもわたしは感動するのです。
 
 
 
好きなことをしていたって当然、緊張したり嫌な思いをしたりすることだってあります。
 
でも、どうしようもなく心が動いて行動に移したということは、それらすべてを受け入れてまでやらなければ、と強く思ったからだと思います。
 
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こうして改めて自分が一歩踏み出したことを振り返ってみると、
 
わたしの中にあった恐怖心は、実際に自分が死の恐怖にさらされて、
 
小指の先ほどにも満たないようなちっぽけなものだったなと思わされます。
 
 
 
大好きなお芝居を習う過程で、わたしは何者にもなれなかったけど、
 
「尊敬できる一生の友達ができた。」
 
これだけでもお芝居を習った価値は十分にありました。
 
そこに行かなければ出会えなかった大切な友達を得たのだから。
 
 
 
あの地震のあとも、たくさんの自然災害が容赦なく日本を襲いました。
 
そのたびに心をぎゅっと締め付けられ、それに慣れ、
 
また何事もなかったかのような日々が始まります。
 
 
 
これではダメなんですよね。
 
何かを感じたなら、何かをやってみたらいい。
 
損得勘定じゃなくて、成功しても失敗しても、絶対に何かが得られる。
 
 
 
SMAPの中居くんの言葉に「成功は保証されないけど、成長は保証される」という名言があります。
 
 
 
わたしは接客業を経験したことで知らない人(お客さんですがw)と話すことへの抵抗が減ったし、
 
お芝居を習ったことで単純に大きな声が出せるようになりました。大きな声が必要な場面があるかどうかは知らん
 
これって、まさしく成長ですよね。
 
誰も知らないけど、自分だけは知っている成長。
 
 
 
そして、少なくともわたしは
 
「プロにお芝居を習って、褒められ怒られ呆れられ、みんなで作り上げた演劇を人に披露したことがあるぞ!(老衰予定)」
 
と言える人生になったことは確定しています。
 
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歳を重ねるほどにやりたいことが続々と目の前に現れるので、困ったものです。
 
でも以前と違うのは、わくわくしていること。
 
やってみたいと思ったことは、ゆっくりとでも計画を立てて、調べ、行動に移してみる。
 
その過程がすごく楽しいです。
 
 
 
あの日、自分が感じた想いを忘れないように日々を生きていきたい。
 
自分にとっての楽しさ、幸せを描きながら。

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